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1970年リリースのこのアルバムは、前作の成功の後に訪れたバンドの危機的状況から生まれた作品です。メンバーが次々と脱退し、制作は不安定な状態で進められましたが、そこから生み出された音楽は驚くほど完成度が高いものでした。 ## 評価のポイント アルバム全体の構成は前作と似た展開を見せますが、音楽的にはより洗練され、録音の質も向上しています。「Pictures of a City」は激しいジャズ・ロック的要素を強調した名曲で、メル・コリンズのサックスとロバート・フリップのギターが緊張感溢れる演奏を繰り広げます。タイトル曲「In the Wake of Poseidon」ではメロトロンの重厚な響きが幻想的な世界を作り出し、中世的な叙情性に満ちています。 一方で「Cadence and Cascade」のような穏やかなバラードや、キース・ティペットのピアノが躍動する「Cat Food」など、多彩な表情を見せる点も魅力です。11分を超える「The Devil's Triangle」は、ホルストの「惑星」からインスピレーションを得た実験的なインストゥルメンタルで、前衛的な挑戦を試みた意欲作となっています。 前作と比較されることは避けられませんが、それでもこのアルバムはプログレッシブ・ロック史において重要な位置を占める作品です。バンドの過渡期に生まれたにもかかわらず、音楽的完成度は非常に高く、むしろその混沌とした状況が作品に独特の緊張感と深みを与えています。 ## 関連作品・その他のおすすめ 同時期のプログレッシブ・ロックとして、Van Der Graaf Generatorの初期作品や、Emerson, Lake & Palmerの「Tarkus」などがおすすめです。King Crimsonの作品では、次作「Lizard」や、後の「Larks' Tongues in Aspic」も必聴です。 ## 注目トラック Pictures of a City、In the Wake of Poseidon、Cat Food