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ceroのアルバムの中でも、民族性/辺境性、実験性、そしてブラックミュージック的なグルーヴ感のバランスが一番ちょうどいいと思う。洗練されていて、とても完成度が高い。個人的に思い入れが強い楽曲は「夜になると鮭は」。レイモンド・カーヴァーの同名の詩の日本語訳がそのまま歌詞になっている。ちなみに訳は村上春樹。この曲を教えてくれた子は、ある朝僕に今日の晩御飯を作ってほしいと言い残して仕事に出かけていった。だから僕は彼女の家で鮭のムニエルを作ってその帰りを待っていたのだが、当の彼女は突然会社の人と飲むことになったからとだけ連絡してきて、そのまま朝まで帰ってこなかった。僕はその腹いせに部屋の中で煙草を吸って、彼女のノルウェイの木材製の家具を燃やしてやった。やれやれ。まあつまり夜の鮭には気をつけたほうがいいってことだ。