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Genesisがプログレッシブ・ロックからポップ・ロック路線へと大胆に舵を切った転換点となるアルバムです。自前のスタジオ「The Farm」で、メンバー3人だけで制作されたこの作品は、従来の複雑な楽曲構造を捨て、シンプルでリズミックなサウンドを志向しています。 ## 評価のポイント 電子ドラムを使ったジャム・セッションから生まれたタイトル曲「Abacab」は、ミニマルで研ぎ澄まされた80年代的なサウンドが特徴的です。Earth, Wind & Fireのホーン・セクションを迎えた「No Reply at All」では、R&B的なアプローチを試みており、実験精神が光ります。一方で7分を超える「Dodo/Lurker」には、かつてのプログレッシブな感性の痕跡が感じられます。 ただし、この音楽性の変化は旧来のファンからは賛否両論を呼びました。ドラムサウンドが前面に出る一方でキーボードの存在感が薄れ、楽曲によっては安易なポップ化と受け取られる可能性もあります。特に「Who Dunnit?」は評価が分かれる問題作と言えるでしょう。 商業的には英国1位、米国7位を記録し、バンドの新しい可能性を示した一枚ですが、芸術性と大衆性のバランスという点では、やや実験的過ぎる印象も残ります。 ## 関連作品・その他のおすすめ 前作『Duke』、後続作『Genesis』、Phil Collinsのソロ『Face Value』 ## 注目トラック Dodo / Lurker、Keep It Dark