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ウィルコの最も売れたアルバム。電子音やノイズサウンドが随所に散りばめられていて、それが彼らのフォーク・サウンドと、キャッチーだが抑制の効いたソングライティングに驚くほどマッチしている。アルバム名の『Yankee Hotel Foxtrot』はフォネティックコードでY、H、Fにあたる単語を並べたもの。乱数放送の録音集に収録された一節をトゥイーディーが聴いてタイトルに採用したらしい。その部分は「Poor Places」にサンプリングされていて、このなんとなく華やかでアメリカの歴史を思わせる3単語(Hotelは今ひとつか)が、幽霊のような女性の声で不気味に繰り返されるのを聴くと、奇しくもアメリカ同時多発テロ直後のリリースとなってしまった本作に、どうしても微妙な陰影や奥行きを見出してしまう。