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オーストラリアで録音されたこの作品は、フィッシュマンズの音楽的探求の出発点として重要な位置を占めています。レゲエやロックステディを基調としたサウンドは、当時の日本のバンドシーンではかなり珍しい存在でした。プロデューサーのこだま和文の導きもあり、温かくゆったりとした空気感の中に、どこか切なさや優しさが漂う作品に仕上がっています。 ## 評価のポイント 佐藤伸治のとぼけたようでいて繊細なボーカルと、リズム隊が織りなすグルーヴ感が心地よく響きます。まだ実験的な要素は控えめで、むしろストレートなレゲエ・ロックの魅力を素直に表現している点が印象的です。後の作品と比べると若干のシンプルさは感じられますが、初々しさとは異なる「完成された脱力感」がこのアルバムの魅力といえるでしょう。アルバムタイトルは、遠く離れた土地での録音中に思いを馳せた愛犬の名前に由来しているそうで、そんな素朴なエピソードもこの作品の温もりと重なります。 ## 関連作品・その他のおすすめ フィッシュマンズの作品をもっと聴きたい方には、後期の代表作『Long Season』や『宇宙 日本 世田谷』がおすすめです。また、レゲエ・ダブ系の日本のバンドとしてはミュートビートも要チェック。海外ではボブ・マーリーの『Burnin'』やMatumbiの作品なども、このアルバムと通じる温かさを持っています。 ## 注目トラック ひこうき / チャンス