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このアルバムは、1998年に最愛の妻リンダを亡くした後、ポール・マッカートニーが自分の音楽的ルーツへと立ち返った作品です。1950年代のロックンロールやロカビリーの名曲カバーが中心で、エルヴィス、チャック・ベリー、ジーン・ヴィンセントといった伝説のアーティストの楽曲が並びます。3曲のオリジナル曲も同じ50年代スタイルで書かれており、アルバム全体に統一感があります。 ## 評価のポイント 最大の魅力は、そのストレートで飾り気のない演奏です。ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア、ディープ・パープルのイアン・ペイスといった豪華なメンバーを集めながらも、アビー・ロード・スタジオでわずか7日間という短期間で録音されました。この制作方法が、初期ビートルズのようなライブ感あふれる生々しいサウンドを生み出しています。 オリジナル曲の「Try Not to Cry」には喪失の痛みが込められていますが、決して暗くならず、力強いロックナンバーとして仕上がっている点が印象的です。悲しみを乗り越えようとする姿勢が音楽から伝わってきます。選曲も巧みで、有名曲と知る人ぞ知るマイナー曲のバランスが良く、単なる懐古趣味に終わっていません。 ## 関連作品・その他のおすすめ 同じくカバー・アルバムである『Choba B CCCP』や、ジョン・レノンの『Rock 'n' Roll』と比較すると面白いでしょう。また、初期ビートルズのロックンロール・カバー曲群や、ポール自身の前作『Flaming Pie』も合わせて聴くことをおすすめします。 ## 注目トラック No Other Baby、Run Devil Run