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1973年にMotownからリリースされた本作は、14歳という思春期の真っただ中にあり、声変わりを経験していたマイケルの苦悩が色濃く反映されています。彼は当時、同じレーベルのマーヴィン・ゲイやスティーヴィー・ワンダーに憧れ、自作曲や楽器演奏をアルバムに入れたいと望んでいましたが、Motownはそれを許可しませんでした。こうした創造性への渇望と現実との間のギャップが、作品全体から伝わってきます。 ## 評価のポイント 楽曲は全体的に抑制された優しいバラードやソウル・ポップが中心で、スティーヴィー・ワンダーのカバー「With a Child's Heart」や、ミュージカル「ピピン」からの「Morning Glow」などが収録されています。しかし、アルバム全体としては方向性が定まらず、まだ幼さの残る曲と大人びた歌唱が求められる曲が混在し、統一感に欠けるという印象が拭えません。ジャクソン5としてのワールドツアー中だったため、プロモーション活動も限定的で、作品への情熱も十分に伝わってきませんでした。タイトル曲「Music and Me」は穏やかで美しいバラードとして光るものの、他の楽曲は印象に残りづらく、後年の傑作群と比べると物足りなさを感じます。才能の片鱗は見えますが、まだ本人の個性が十分に開花していない過渡期の一枚です。 ## 関連作品・その他のおすすめ 同時期のMotown作品であれば、前作「Ben」や「Got to Be There」の方が完成度は高いでしょう。スティーヴィー・ワンダーの「Talking Book」や、ジャクソン5の諸作品もおすすめです。 ## 注目トラック With a Child's Heart / Music and Me