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ゆらゆら帝国がその最終章として世に送り出した本作は、日本のサイケデリック・ロックにおける重要な到達点です。2007年にリリースされた本作は、「空っぽな感覚」というテーマを全編に貫いた徹底したコンセプト・アルバムとなっています。 ## 評価のポイント 最大の特徴は、クリーントーンのギターとトレモロの揺らぎで描かれた浮遊感あふれるサウンド。ファズを多用していた初期とは対照的に、本作ではあえて音を削ぎ落とし、隙間の多いアレンジで「空洞」を音像として表現しています。脱力感のあるボーカル、終始一定の「生ぬるいテンション」が続く楽曲群は、明るくも暗くもない曖昧な温度感を醸し出しており、これが唯一無二の存在感を生んでいます。 全10曲の統一感は圧倒的。曲名や曲順、歌詞に至るまで全てが「空洞」感を完璧に表現しており、楽曲単位ではなくアルバム単位での完成度を追求した姿勢が伺えます。タイトル曲「空洞です」は映画やCMにも起用され、バンドの集大成とも言える名曲です。 本作を完成させたことで「完全に出来上がってしまった」として解散に至ったという事実が、この作品の到達点としての高さを物語っています。 ## 関連作品・その他のおすすめ サイケデリック・ロックの源流である「The Doors」の諸作品や、同じく浮遊感のあるサウンドを持つ「Pink Floyd」の初期作品がおすすめです。国内では同バンドの前作「Sweet Spot」や、リーダーの坂本慎太郎によるソロ作品も必聴でしょう。 ## 注目トラック おはようまだやろう、空洞です