AlbuME

ブレイク後の確信に満ちた、多様性と統一感が共存する野心作

デジタル
4.3

「白日」の大ヒットによりブレイクを果たした後の初のアルバムとして、King Gnuは2020年1月にこの作品を世に送り出しました。タイトルの『CEREMONY』が示す通り、開会式と閉会式に挟まれた構成は、バンドが新たなステージへと歩みを進める「式典」を体現しています。

評価のポイント

本作の最大の魅力は、ジャンルを横断する圧倒的な音楽性の幅広さと、それでいてアルバムとしての一体感を保っている点です。ドラマ主題歌となった「白日」の繊細なラブソング、「飛行艇」「傘」などのキラータイトル、そして映画やCMのために書き下ろされた楽曲群が、バラバラにならず一つの物語を紡いでいます。ロック、ソウル、ヒップホップ、さらにはクラシカルな要素まで取り込みながら、日本語の歌としての強度を失わない。この両立こそがKing Gnuの真骨頂です。特にインスト曲「開会式」「幕間」「閉会式」が見事な仕切り役となり、アルバム全体に儀式的な荘厳さを与えています。タイアップ曲を集めた寄せ集めではなく、明確な意図のもとに構築された一つの作品として成立しているのです。

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前作『Sympa』では実験性とポップスの融合を模索していましたが、本作ではその先にある「大衆に届く音楽」としての完成形を提示しています。同時期の邦楽シーンでは、Official髭男dismやYOASOBIなどが新しいポップスの形を示していましたが、King Gnuはより多層的で野心的なアプローチを選択しました。

注目トラック

飛行艇、壇上

2026年4月12日
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