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YMOの実験精神が生んだ異色作——音楽とコメディの危うい境界線

デジタル
3.4

YMOが1980年にリリースした『×∞Multiplies』は、一言で言えば「チャレンジングな作品」です。このミニ・アルバムは、先鋭的なテクノポップとコメディ・スケッチを大胆に組み合わせた実験作となっており、賛否が分かれる内容となっています。

評価のポイント

音楽面では「Nice Age」と「Citizens of Science」という2つの傑出したトラックが光ります。未来的なシンセサウンドとキャッチーなメロディが融合した「Nice Age」は、1980年時点でのエレクトロニック・ダンスポップの最先端を行く完成度です。一方、表題曲「Multiplies」は映画音楽をサーフ・ギター風にアレンジした遊び心あふれる楽曲で、YMOの音楽的な幅広さを示しています。

ただし、この作品の大きな特徴は、楽曲の合間に挿入された「Snakeman Show」のコメディ・スケッチです。日本語と英語を交えたこれらの寸劇は、西洋から見た日本人像をあえて誇張することで社会批評を試みていますが、音楽を純粋に楽しみたいリスナーにとっては賛否が分かれるでしょう。実質的に半分が音楽、半分がコメディという構成は、YMOファンでも戸惑う可能性があります。

関連作品・その他のおすすめ

YMOの作品では『Solid State Survivor』や『BGM』がより音楽に集中した内容でおすすめです。同時期のテクノポップでは、Kraftwerkの『Computer World』やThomas Dolbyの初期作品と聴き比べると面白いでしょう。

注目トラック

Nice Age、Citizens of Science

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2026年4月18日
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