新たな音楽の地平へ――「浮力」に満ちた変革の一枚
デジタル4.3
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「BUOYANCY=浮力」というタイトルが示す通り、このアルバムには重力から解き放たれたような浮遊感が漂っています。2010年リリースのこの作品は、それまでのレトロな70年代サウンドへの傾倒から一歩離れ、よりエレクトロニックで現代的なポップスへと舵を切った意欲作です。オープニング曲「夏の光」の壮大なリズムと透明なハーモニーに始まり、ニューウェーブ調の「都市鉱山」やフォルクローレとレゲエが融合した「Round and Round」まで、多彩なスタイルが詰まっています。月探査機をモチーフにした「セレーネのセレナーデ」の幻想性、台風を独自の視点で歌う「台風一過」など、キリンジらしいユニークな世界観は健在。バラード「空飛ぶ深海魚」では、夜の街で遊ぶ子どもたちの姿を通して、ノスタルジックで神秘的な情景を描き出しています。
評価のポイント
音楽的な振り幅が大きく広がったことで、従来のマニアックな路線から脱却し、よりポップで聴きやすい作品に仕上がっています。エレクトロニクスの導入が功を奏し、洗練されたサウンドプロダクションと、職人的なソングライティングが見事に両立。レトロ志向だけでは行き詰まる可能性があった中で、新しい音楽性を開拓した転換点として評価できる一枚です。
関連作品・その他のおすすめ
キリンジの他作品では『Fine』『7』がおすすめ。エレクトロニカとポップスの融合という点では、フィッシュマンズの『空中キャンプ』や、コーネリアスの『FANTASMA』なども通じるものがあります。
注目トラック
夏の光、空飛ぶ深海魚
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2026年5月11日
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